中医臨床2025年6月 通巻161号の弁証論治トレーニングに寄せた回答です。
【病因病機】8歳頃の股関節の傷害が旧病となった。
【症候分析】成人後でも軽快時は歩行に問題はなかったことから完治できると考える。冷え、浅眠多夢、若干の頻尿等、腎陽虚を思わせる所見があるが、月経および夜間尿の症候が見られないため、いずれも患部の通暢失調とそれによる痛みによるものとみた。筋系への刺鍼で止痛を、三陰交で活血化瘀を狙い、中脘と合谷で気機を動かし瘀血消退を助ける。併せて市販薬の女神散を勧める。
【弁証】気滞血瘀
【治法】活血化瘀
【選穴】(刺鍼)環跳、跗陽、三陰交(灸)中脘、合谷
(京都府 京都仏眼鍼灸理療専門学校第2鍼灸科 鈴木涼)