Dirty Wedding 離婚式へようこそ!!

りょう

「そういえば、ゆきひろに結婚断られてん」

ゆきひろ

「だってなんかちょっと含みありそうやし」

ちせ

「え、やったらりょうさんうちと離婚しよ?
 気軽に結婚して離婚するのが実は夢なん」

りょう

「突然やなあ、どういうこと?」

ちせ

「離婚のこと、悪口で『戸籍を汚す』っていうやん?
 戸籍制度嫌いやし、それ知ったときから、軽々しく戸籍汚してみたかったんよね

ただ、後腐れなく結婚して離婚してくれそうな人おらんくて、諦めてたんやけど」

りょう

「そういうことやったらええよ、ほな離婚しよ」


とき・ところ

2022年4月10日(日) 13時ごろ~
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京都 梅小路公園

※園内のどこかは未定です。探してください!

※同日同時間帯に開催予定の京都レインボープライドパレードフェス2022と同じ公園です。


主催者のおもい

戸籍制度が嫌で、離婚したかった話

わたしが初めてデモを歩いたのは7歳の頃だった。皇室の結婚にかこつけた、天皇制度に基づく家父長制(ひいては戸籍制度)に反対するデモである。もちろん自分の意思による参加ではない。しかし公平な母は「あなたが正しいと思わなければここで声を上げる必要はないけど、はぐれたら困るから一緒に歩いてね」と、わたしと妹の手を引いてそのデモに参加したのだった。わたしは素直に「とりあえず今はよく分からないから保留しておこう」と黙って歩いたのだが、「雅子さん、離婚もいいもんよ」という女性たちのシュプレヒコールは今でもはっきり覚えている。

長ずるにつれ、母は自身が婚外子であること、父(わたしにとっての祖父)を知らないこと、幼い頃わたしたちと同居していた曾祖母は、実は祖母を養子に出していたため、祖母は曾祖母の死に目には会わせてもらえなかったことなどを話してくれた。また、母の時代は就職試験の際に戸籍謄本の提出を求める企業があったということも教えてくれた。そしてちょうど同じ頃、離婚歴のある母の戸籍は汚れていると言う人もいるのだと知ったのだった。

なるほど、母が件のデモに参加したのも道理である。家父長制と戸籍制度の下で、母も祖母も度々不便を被ってきていたのだ。

上述のような家庭に育ったわたしにとって、戸籍制度は身近にある何か嫌なものだった。そして、同性婚ができないことももちろん知っていたわたしは「不備だらけの戸籍制度になんか乗るもんか。『戸籍を汚す』ためだけに結婚と離婚をして、戸籍制度のくだらなさに反発したい」という夢を密かに抱くようになったのである。

このたび、晴れて離婚してくれる友達を得て、若い頃からの夢を叶えることができた。りょうさん、ゆきひろくん、協力してくれてありがとう!!(ちせ)

戸籍を冒涜しよう!

「戸籍を汚したいから結婚してほしい」と言われた時、わたしは二つ返事で承諾した。
一般的に「戸籍を汚す」という表現は「離婚する」ことを意味する。忌み嫌われる行為だ。
しかし、わたしたち二人にとって、戸籍は汚す方がふさわしい。

わたしにとって、戸籍は「近代日本の忌まわしい基幹システム」だ。
明治から昭和の4分の3を過ぎるまで、日本の元首は天皇だった。今も残る旭日旗と日の丸の下でアジア侵略が展開され、膨大な数の人々の命と尊厳が損なわれた。
日本軍従軍「慰安婦」問題や歴史教科書への不実記載、在日朝鮮人・外国人労働者への二級市民扱い、アイヌ民族への同化政策や遺骨返還問題など、今でもわたしたち日本人は尊厳を踏みにじっている。

ところで、その象徴である宮家には戸籍も姓もない。「日本人の戸籍の頂点は天皇」という「裏設定」が日本にはあるからだ。
日本で選択的夫婦別姓も同性婚も実現しない理由も同じだ。(男である)天皇を頂点とする戸籍に「別姓」や「同性」という「男と男でないものを公平に扱う仕組み」を採用すると「裏設定」が破綻してしまうからだ。

その戸籍を汚す?
なんとすばらしい!!

日本人の忌まわしい家系図を汚せるまたとない機会に恵まれました。
あなたもこの離婚式をぜひ祝ってください。(りょう)

結婚≠幸せ

僕は子どもの頃、大人になれば結婚しなければいけないと思っていた。恋愛して結婚する人生以外は孤独で寂しい人生だと思い込んでいた。でも、僕は女子として育てられ恋愛対象も女子だったから、同性同士で結婚はできない。僕は不幸な人生を送るように思えた。

大人になって色んな出会いがあり、幸せの形はもっとたくさんあることを知れたけど、結婚をしなければと窮屈になっている人達が身近にいる。結婚しない人よりも、保険や税金などで結婚する人が優遇されている。異性と恋愛する・しない、パートナーがいる・いないに関わらず、どんな人でも生きやすい社会になることを願っている。(ゆきひろ)

同性婚法制化に反対しているわけではない

大学生の頃、FT系トランスジェンダーの人と同性婚の話題になった。わたしは前述の通り全く戸籍制度に乗る気がなかったため、婚姻を望む人の気持ちや、婚姻がもたらす権益を一部の人のみ享受できない不均衡にきちんと想像が及んでいなかった。その人は「シスへテロのお前は結婚しようと思えばできる、でも俺はできない」と怒りながらもわたしを諭してくれたのだった。その人の言うとおり、わたしにいくら乗る気がなかろうと、今ここに、多くの人が当然に受け取っているものを受け取れない人がいるのだ。不公平以外の何ものでもない。わたしは戸籍上異性同士だけが婚姻できる状況には明確に反対である。(ちせ)


主催者紹介

ちせ

りょうさんにある日突然プロポーズした福岡の事務員。
おたく。異性愛者ではない。

りょう

誇り高きオカマ。唯物論、権威主義、数の暴力、帝国主義、医療全体主義、性別という制度、仲間への迎合を拒否し、ゆくゆくは犬と猫を飼いたい。「不公正の前に原則はひざまずき、真実が勝利する」
@midgenasia

ゆきひろ

りょうさんとちせさんの友達。トランスジェンダー。最近は自伝まんがを描いている。
かめゆきひろのブログ

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