持続化給付金と中抜きと電通と派遣

梶山弘志経済産業相は「先の事業者については初めて聞いた」と驚きを隠さなかった。

持続化給付金「再々々々委託」=政府も全容把握できず

まさしく世間知らず。

超大手企業がウン億円で「請け負った」公共事業を玄孫以下の請負や派遣に投げるのは「ふつう」!

なんだったら、電通や大日本印刷(あとは富士通やキヤノンやNECその他大手企業)から子や孫の派遣会社が仕事をもらうように、社会がなってる。

システムが直らず悪いままなのは派遣法で技術者を専門職から外したから。たとえ形だけでも「専門性が高い」としておく必要はあった。当たり前だ。素人の広告とプロの広告に歴然とした差があるように、プログラムやシステムにも差がある。

「システム開発の会社に社員のプログラマーがいない」という状況が不自然ではなくなった。だからシステムは直らない。悪いまま。申請が難しいのも、システム開発を請け負っているのが二流三流だから。

一流の技術者は公共事業なんかに携わらない。派遣社員じゃないから。派遣を受け入れるような会社の社員でもないから。

公共事業はたっぷり中抜きして、絞りカスで非正規(外部)労働者に任せるのがモダンな儲け方。

与党のおかげです。

中抜きはよくない。でもそれがどうしてこうも簡単に成り立つようになっているかと言ったら、中間搾取がしやすい制度を「派遣法改正」を繰り返して「改善」し続けてきたから。

談合=事前面接は、違法ながら、派遣の世界では欠かすことができない慣行。守っている会社なんかひとつもない。守っていたら派遣できない。受け入れてもらえない。

だれも良いものを作ろうと思ってない。

儲かればいい…生活費が稼げればいい…借金が返せればいい…責任は受注元にある…責任は発注元にある…

この国は、労働者を貧乏にし過ぎた。

かつて貧乏だった日本で人々ががんばれたのは、希望が見えていたから。クソみたいな種々の差別は蔓延していたけど、それも「よくなる」と思えた。実際、それなりに良くはなっていった。

今は違う。年金はなくなったから死ぬまで働かざるを得ない。定年はなくなる。もしなくならなくても再雇用で非正規労働者として最低賃金で働くことになる。老体に鞭を打ち続ける自分が見える。

イノベーションだなんだと予算をつけて実績ある企業に任せても、やるのは一番下のゴミ人間。良くなるわけがない。どこかすみのほうにお金が流れ込んで、それで終わり。

こんなバカな金遣いをしてるくせに「金がない」と政府は言う。バカ過ぎる。使い方を知らない。そりゃそうだ、多重派遣・多重請負の実態すら「知らない」んだから。

国がやっているのは「政治ごっこ」だ。それを見る大衆は「民主主義ごっこ」につき合わされている。

もうたくさん。うんざりだ。

政治をやろう。社会はわたしたちみんなのものだ。弁士や官僚のものじゃない。

退職金か、年金と失業手当か

虚構新聞かと思った。退職金支払いが義務?ガス抜きもたいがいにしてほしい。日々月々の高い税金を失業手当と年金に当てる方が先だよ。

そして文中の「普通の企業でも退職金制度がない企業が22.2%もある」にもビックリ。わたしの感覚とかけ離れてる。一桁じゃないの…?

BUSINESS INSIDER (2019-08-09)
➥派遣社員も来年4月から退職金がもらえるようになる。契約社員やアルバイトは?

有期雇用と持続可能な「労働」

派遣をやり始めてわかった。この働き方、無責任になるわ。ひとつ終われば次、次が終わればそのまた次と、まるでスポーツ選手が選手生命を維持しつつ試合を消化しているような感覚になる。だれが使うどんなシステムかに関係なく作業を割り当てられ、それが終われば現場を去る。わたしの意思は関係ない。

「期間を区切って雇う」という仕組みが「雇われた側を経済的に不安定にする」という面は知られつつある一方で「雇う側の業務を不安定にする」という面はほとんど触れられない。いずれにせよ「マネジメント力がない」と、なぜかマネージャーの責任にされてしまって企業の方針は問われない。

「業務知識が維持されにくい」のは、わかる。論理的には、説明書があればだれがやっても同じ。Facebookアプリも説明書あればだれでも使える。少しややこしい業務だとしても「経験者」の派遣さんを採れば大丈夫、ということになっている。

冒頭の「無責任になる」がこの眉唾ものの理屈を土台から崩す。その説明書を、少しまじめな派遣さんが「派遣としての評価を維持するために」作っているとする。ここで、システムの修正が急に入って説明書を書き直すという事態が数回起きたとする。契約は来週末。無理。さあどうする。

派遣先に言って追い込みに協力してもらうのはあり得る選択肢。そんなバタバタしてるときに?できる?

上記を諦めたか協力が得られなかったら「やれるだけやる」しかない。

未完成の説明書がひとつできましたとさ。

もっと言うと、説明書を作る時間が派遣先が元請けから受注した段階から設けられていないことも少なくない。こうなるとシステムさえ「やれるだけやる」になる。派遣さんが何人か入れ代わるシゴトだと、やれるだけやった派遣さんが急いで引き継ぐので、そのときに漏れが出る。

短期の派遣は遅効性の毒だ。社会全体が頭でっかちになって、効率の鬼になっている。「人生はどう生きたかに価値がある」という言葉をありがたがっているようで、実際は効率的にこなせることが一番いいと思っている。だから派遣さんをAIにしたい。

利益や給料や年金のためにつじつま合わせの効率化(あるいはリストラ≒構造改革)していたら、巡り巡って自分という人間の効率化まで迫られるようになったという、笑えない話。そうでなかったらAI脅威論なんか生まれない。

「自分はもうこれ以上効率よくなれない」って、みんな思ってる。人間は歯車じゃない。わかっていてもやめられないなら、せめて、優しくしようよ、お互いに。